がく鍼灸治療院

適応症と症例

鍼灸治療の対象となる疾患は何がある?

鍼灸を受ける人の多くの人の症状は、首、肩、腰、膝などの疾患に伴う痛みです。

しかし、まだあまり知られていませんが、鍼灸は運動器系の痛みだけでなく、
消化器系疾患、呼吸器系疾患、循環器系疾患から小児疾患など、
様々な症状が対象になるといわれています。
最近では慢性疼痛や美容などでも鍼灸が用いられています。


臨床体験・経験

施術して感じたたことや、自分自身の体験を少しずつ更新していきます。

-夜尿症-

一般的には1週間に1回以上のおねしょが続いていれば、「夜尿症」といいます。

女の子に比べて男の子に多いこともわかっています。

原因は科学的には完全には解明されていません。

通院されたあるお子さんは、疲れたり病気になった時などに起こるそうです。

お腹のツボ・足のツボ・背中のツボに台座灸を使って温熱刺激を行い、
小児用の刺さない鍼で足や腕、背中や腰の皮膚を刺激しました。

施術後は一度下着が濡れる程度のおねしょがありましたが、

現在症状は落ち着いています。

もちろん施術だけではなく、生活習慣の改善も必要です。

例えば、、

・夕方から就寝までの水分摂取を何となく控えめにする

・就寝前にトイレに行かせる

・ジュースや糖分の含む水分を控える

 (糖分の過剰摂取は交感神経を優位にさせてしまい睡眠のバランスを崩します。)

・良質な睡眠をとる

 (就寝前には布団を温めておくと、上手く入眠出来るようになります。)

文章にすると、どれも当たり前のことですが、

とても大切なことです。

施術していて思うことは、

「両親とのスキンシップがしっかり取れているかどうか」

が症状の改善のカギになると感じています。

よく話し、たくさん触れてあげることが、

お子さんの精神を安定させ、安心して眠ることが出来ます。

失敗しても怒らず、おねしょをしなかった日は褒めてあげる、

そういうコミュニケーションが大切だと考えています。


-脱毛症-

全ての脱毛症に適応するわけではありませんが、

ストレスや自律神経失調等によって起こる

円形脱毛症には改善が見込めます。

東洋医学で髪は「腎」と関係が密接であり、

「髪」は血の余りといわれています。

脱毛には大きく分けて二つの原因があります。

一つは、血が不足し、毛髪の栄養が悪くなると脱毛が起こると考えます。

脱毛に伴い、耳鳴り、めまい、不眠、腰や足のだるさが起こることもあります。

そのため腎を補い血の不足を改善するツボに鍼で施術します。

もう一つは、瘀血により血行が阻害され脱毛が起こることがあります。

この場合は瘀血の除去をはかり、血行の改善を促していきます。

施術していた中で改善がみられた方は、

20代の男性、30代の男性で共に

3ヶ月経ったあたりから改善がみられました。

通院当初は頭皮が赤く、痒みもありました。

血行改善・血の不足を補う施術と合わせて、

首と腰まわりの張りの改善、

頭部全体を小児はりで刺激しました。

また、仕事でのストレスも多く、

ストレスを和らげる施術も併せて行いました。

続けて施術していくと、赤みと痒みも少しずつ改善し、

髪の抜ける量も減っていきました。

はりきゅうで血行を改善し、ストレスを軽減することが

症状の改善に繋がったと感じています。


-サッカー選手の足関節捻挫-

サッカーに限らず、スポーツ中に捻挫することは多いです。

捻挫と聞くと大した怪我ではないと考えてしまい、
プレーを継続しがちですが、怪我を放置しておくのは良くありません。

捻挫をした状態でプレーすれば、次の怪我のリスクも高まりますし、
高いパフォーマンスを発揮することも難しいです。

捻挫と言っても、靭帯を損傷していることもあります。

怪我をしたら正しい応急処置を行い、医療機関に受診することが大切です。

来院した20歳のサッカー選手の捻挫に対して
鍼灸治療と徒手療法を組み合わせた施術を行いました。

海外で大学に通いながらサッカーをしている彼は、
帰国しているタイミングで来院。

足首を痛めたのが4ヶ月前と時間が経っていましたが、
右足に比べて左足がまだ腫れている状態でした。

痛めてからも騙し騙しサッカーを続けていたようです。
そのため、痛みと腫れが続いていました。

左足首の三角靭帯に腫れと圧痛があったので、
三角靭帯を囲うように鍼を刺入し低周波治療器にて15分通電。

圧痛点に台座灸にて温熱刺激を加えました。

鍼灸施術後に、下腿のストレッチと徒手療法を行いました。

2日後に来院し、再度施術。

施術後は三角靭帯の圧痛がなくなり、腫れも前回よりはおさまりました。

大学が海外ということもあり、なかなか来院できないので、
再度怪我をしないように、下肢の筋力トレーニングを指導し、
アジリティ強化のトレーニングが出来るように資料を渡しました。

次回帰国したらまた足を診せに来てくれるそうです。


鍼灸はWHO(世界保健機関)・NIH(米国 国立衛生研究所)で効果が認められた医療です。


鍼灸の適応例
神経系疾患◎神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
運動器疾患関節炎・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
循環器疾患心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
呼吸器疾患気管支炎・喘息・風邪および予防
消化器疾患胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
代謝内分泌疾患バセドウ病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
生殖泌尿器疾患膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
婦人科疾患更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
耳鼻咽喉科疾患中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
眼科疾患眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
小児科疾患小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善
その他臀部・腰部・手足の冷え、肩凝り、のぼせ、不眠等の不定愁訴 

上記疾患のうち「◎神経痛・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・◎腰痛」は、わが国においては、鍼灸の健康保険の適用が認められています。適応には医師の診察・同意書への記入が必要です。
同意書は受付にてお渡ししております。